人生20年
ぼくは60になったこき、これからをどう生きるか考えた。30のとき、自分は何をしたと、过去の遗産で生きるのはつらい。体の物质はどんどん入れかわっているし、头の配线も组みかわっている。(①)、20年前の自分は赤の他人と思おう。こうしてぼくは「人生20年説」を唱えている。今、第四の人生。
人生を80年とすると、四回も人生があることになる。现代の不幸は、20から第二の人生が、それまでの第一の人生で决まるように思いすぎることだ。②40から第三の人生だって、第二の人生で决まるものでもあるまい。あんなの侧では、结婚が一生を决めるという考えはなくなりつつあるが、男の侧は、いくら転职ばかりの时代になったものの、就职が一生を决めるという考えがまだ强い。
第二の人生に奉仕するための第一の人生や、第三の人生に奉仕するための第二の人生では、暗い。そして、第一の人生で准备した第二の人生や、第二の人生で准备した第三の人生も暗い。それよりは、さしあたりの20年ほどを、ひとつの人生として辉いたほうがよい。その人生を辉いたなら、次の新しい人生も辉きやすい。それに、四回あると思えば、そのうちのひとつぐらい、うまくいかなくとも③どうということはない。人生80年の时代に、ひとつながりで生きるのは、长すぎる。
枠を求めたがるのや、一生を计画したがるのは、现実の一生が変わりやすいことへの怯えだろう。先が决まってないから不安と思うか、先が决まってないから気楽と思うか、暗いよりは明るいほうがいいではないか。さしあたりの今を辉いたほうがいい。
(森 毅『考え过ぎないほうがうまくいく』知的生きかた文库 三笠书房)
遗産:死んだあとに残す财産
配线:器具などの各部分を电线で结ぶこと
赤の他人:全くの他人
唱える:强く主张する
転职:仕事を変えること
奉仕:社会、客などのために自分のことを忘れて努力すること
さしあたり:今、现在
枠:制限、范囲
おびえ:怖い思うこと
问题
问1 (①)に入る最も适当な言叶はどれか。
1 それに
2 それが
3 それとも
4 それなら
问2 ②「40からの第三の人生だって、第二の人生で决まるものでもあるまい」とあ
るが、どんな意味か。
1 第三の人生を决めるのは第二の人生ではなく、第一の人生だろうという意味
2 第二の人生をどう生きたかで第三の人生が决まるとは限らないだろうという意味
3 第三の人生のために第一の人生からいろいろ准备したおくほうがいいだろうという意味
4 第二の人生で何をしたかが第三の人生に影响を与えかねないだろうという意味
问3 ③「どうということはない」とあるが、ここではどんな意味か。
1 そんなに问题ではないという意味
2 准备が大変なわけではないという意味
3 かなり问题だという意味
4 长すぎるとはいえないという意味
问4 笔者の主张と最も合うのはどれか。
1 人生はせっかく四回もあるのだから、毎回ちがうことをして辉いたほうがいい
2 就职の机会は一生で何回もあるので、最低三回は転职したほうがいい
3 人生にはいろいろなことがあるのだから、过去のことを考えすぎないほうがいい
4 第二、第三の人生が辉くためには第一の人生できちんと准备したほうがいい
正解:4 2 1 3
,能力考试2级读解篇 6